市立小諸高原美術館・白鳥映雪館は、長野県小諸市の北西部、飯綱山の山頂近くに位置する市立美術館です。1998年(平成10年)10月7日に「地域文化の集大成と美術振興の拠点」として開館し、以後、小諸市ゆかりの芸術家の作品を中心に多彩な展示を行ってきました。
当館では、明治から昭和にかけて活躍した水彩画家・丸山晩霞(まるやまばんか)や三宅克己(みやけかつみ)、小山周次(こやましゅうじ)ら、小諸義塾に関わりを持つ画家の作品をはじめ、地元出身の著名な日本画家・白鳥映雪(しらとりえいせつ)の作品を常設展示しています。白鳥氏は当館の設立に先立つ1995年(平成7年)に自らの作品195点を小諸市に寄贈しており、その功績は現在も高く評価されています。
建物の設計は、設計競技によって選ばれた布矢建築事務所が担当し、鉄筋コンクリート構造(一部鉄骨構造)で堅牢に建てられています。館内は以下の施設で構成されており、それぞれが文化活動の拠点として機能しています。
中でも白鳥映雪館は、地上から27メートルの高さを持つ六角錐の塔として造られており、館の象徴的存在です。遠方からでも視認できるよう設計されており、建築物そのものが地域のランドマークとも言える存在です。
館内の「生涯学習センター」では、地域住民の学びを支援する施設が整備されています。市民展示室、学芸室、陶芸室、絵画室などが備わっており、「まなびのまち造形講座」と題した絵画・書道などの文化講座が定期的に開催されています。芸術鑑賞にとどまらず、自ら創造する楽しさも体験できる環境が整っています。
市立小諸高原美術館が位置する飯綱山一帯は、中世に築かれた山城「富士見城(大室城)」の跡地でもあります。この城は小諸城の前身・鍋蓋城の支城として築かれたもので、現在でも石垣や曲輪(くるわ)など、当時の遺構が一部残されています。
この高台からは、浅間山、蓼科山、八ヶ岳といった信州を代表する山々を一望でき、さらに天候条件が良ければ富士山まで眺めることができます。「関東の富士見百景」にも選ばれたこの地は、文化だけでなく自然の美しさにも満ちています。
2023年(令和5年)には、ドッグランやワイナリー、ショップ・レストランが集まる複合施設「スタラス小諸」が隣接地に開業しました。観光と食の魅力が融合するエリアとして注目を集めており、美術館を訪れる人々の楽しみが一層広がっています。
市立小諸高原美術館・白鳥映雪館では、以下のような作品が常設展示・収蔵されています。
これらの作品は、小諸の風土や歴史、人々の暮らしに深く根ざした芸術表現として、多くの鑑賞者の心を打ちます。
開館時間:
・4月〜11月(金・土曜日):午前9時〜午後6時30分
・4月〜11月(上記以外の曜日):午前9時〜午後5時
・12月〜3月:午前9時〜午後4時
休館日:
・毎週月曜日(祝日を除く)
・祝日の翌日
・年末年始(12月29日〜1月3日)
・展示替え期間
観覧料: 有料(詳細は公式ウェブサイトをご確認ください)
公共交通機関:
JRおよびしなの鉄道「小諸駅」よりタクシーで約10分
自家用車:
上信越自動車道「小諸インターチェンジ」から車で約5分。
無料駐車場28台分完備。周辺施設との共用駐車場も利用可能。
市立小諸高原美術館・白鳥映雪館は、小諸市の芸術文化を伝える拠点として、多くの人々に愛され続けています。美しい建築、豊かな自然、歴史的遺構、そして心に響く作品の数々が、一つの場所に集約されています。芸術鑑賞のみならず、学び、眺望、食の魅力まで味わえるこの美術館は、訪れるすべての人に豊かな時間を提供してくれることでしょう。小諸市を訪れる際には、ぜひ立ち寄っていただきたい文化施設です。