1926年開園、長野県最古の動物園
小諸市動物園が開園したのは1926年(大正15年)。上野動物園や大阪市天王寺動物園、名古屋市東山動物園など、日本を代表する動物園に続いて開園した歴史ある施設です。
開園当初に飼育されていたのはニホンザル1種でした。その後、時代とともに飼育動物の種類が増え、現在では約86種以上の動物たちを見ることができます。
長い歴史を持つ一方で、動物たちを身近に感じられるアットホームな雰囲気も特徴です。大規模な動物園とは異なり、一つひとつの動物をじっくり観察しながら園内を巡ることができます。
2022年にリニューアル、「崖上のペンギン村」が登場
小諸市動物園では、2020年9月から施設の再整備が進められ、その期間中は断続的に休園していました。そして2022年4月29日、新たな施設を加えてリニューアルオープンしました。
リニューアルの大きな目玉となったのが、フンボルトペンギンを飼育する「崖上のペンギン村」です。自然の岩場をイメージした環境の中でペンギンたちが暮らし、広い水槽を泳ぐ姿をアクリルガラス越しに間近で観察できます。
ペンギンを間近に観察できる「崖上のペンギン村」
「崖上のペンギン村」では、フンボルトペンギンが岩場を再現した空間で生活しています。水中を自由に泳ぐ姿をさまざまな角度から見ることができ、陸上とは違ったペンギンの動きや表情を楽しめます。
動物たちができるだけ自然に近い環境で過ごせるよう配慮されているのも特徴です。動物福祉の視点を取り入れながら、来園者にとっても観察しやすい施設となっています。
モルモット舎やふれあいスペースも新設
リニューアルでは、モルモット舎やパンダマウス舎も新たに整備されました。さらに、動物とのふれあい体験ができるスペースと休憩スペースを一体化した屋舎も設けられています。
小さな動物たちとのふれあいを楽しみながら、途中で休憩することもできるため、子ども連れのファミリーにも利用しやすい施設です。
小諸市動物園で出会える動物たち
小諸市動物園では、哺乳類、鳥類、爬虫類など、さまざまな動物が飼育されています。小規模な動物園ならではの距離の近さを生かし、動物たちの姿や仕草をじっくり観察できます。
哺乳類
テナガザルは、東南アジアの熱帯雨林などに生息する霊長類です。長い腕を巧みに使って木々の間を移動する姿が特徴で、樹上を素早く移動する様子は見応えがあります。
ムーアモンキーはインドネシアのスラウェシ島に生息するサルで、群れで生活する社会性の高い動物です。仲間同士のコミュニケーションなど、サルならではの行動を観察できます。
ヤクシカは屋久島に生息するニホンジカの亜種です。オスの角は毎年成長しては落ちるという特徴があり、季節による変化にも注目できます。
ポニーは小型の馬で、親しみやすい姿から子どもたちにも人気があります。穏やかな雰囲気の中で、動物を身近に感じられる存在です。
鳥類
インドクジャクは、鮮やかな羽色で知られる人気の鳥です。特にオスが大きく羽を広げた姿は美しく、動物園でもひときわ目を引きます。
フンボルトペンギンは、小諸市動物園のリニューアルを象徴する動物の一つです。一夫一妻制のペンギンとして知られ、ペアで協力しながら子育てを行います。「崖上のペンギン村」では、水中を泳ぐ姿を間近で見ることができます。
ルリコンゴウインコは、青と黄色の鮮やかな羽色が特徴的な大型のインコです。知能が高く、声を使ったコミュニケーションも得意なため、愛嬌のある仕草や鳴き声を楽しめます。
爬虫類
カミツキガメは、泥や砂のある水辺に生息する大型のカメです。普段はゆっくり動いているように見えますが、危険を感じると素早く動くことがあります。
クサガメは、日本でも身近なカメの一種です。危険を感じると独特の臭いを発することがあり、これを利用して外敵から身を守ります。
ミシシッピアカミミガメは北米原産のカメで、日本各地でも見られるようになった外来種です。植物や小動物などを食べる雑食性を持っています。
懐古園と一緒に楽しめる小諸市動物園
小諸市動物園の大きな魅力は、小諸城跡の懐古園の中にあることです。動物園だけを目的に訪れるのではなく、城跡や文化施設を巡る歴史散策と組み合わせることで、小諸の魅力を一日かけて楽しめます。
懐古園には、小諸市立藤村記念館、小山敬三美術館、小諸市郷土博物館などの文化施設もあり、文学や美術、地域の歴史にも触れることができます。
小諸城跡「懐古園」
懐古園は、江戸時代に築かれた小諸城の跡地を整備した公園です。小諸城は城下町より低い場所に本丸があることから「穴城」とも呼ばれ、その独特の地形を生かした城郭構造が特徴です。
現在も石垣や門跡などが残り、歴史を感じながら園内を散策できます。春には桜の名所としても知られ、四季折々の自然を楽しめる場所です。
小諸市立藤村記念館と文化施設
懐古園内の小諸市立藤村記念館では、明治・大正期を代表する文学者の一人である島崎藤村と小諸との関わりを紹介しています。
また、小山敬三美術館では、小諸出身の洋画家・小山敬三の作品を中心に鑑賞できます。動物園とあわせて訪れることで、自然、歴史、文学、芸術を一度に楽しめます。
小諸寅さん記念館
小諸寅さん記念館は、映画『男はつらいよ』の主人公として知られる寅さんにちなんだ施設です。作品に関連する資料や展示を通して、日本を代表する国民的映画シリーズの世界に触れることができます。
映画や日本の大衆文化に興味がある人にとっても、小諸観光のユニークな立ち寄り先です。
鹿嶋神社で歴史と静けさに触れる
鹿嶋神社は、小諸市内に鎮座する歴史ある神社です。古くから地域の人々の信仰を集めてきた神社で、境内では観光地のにぎわいとは異なる静かな時間を過ごせます。
小諸の歴史や地域文化に触れる散策先として、懐古園や動物園とあわせて訪れるのもおすすめです。
歴史と動物を一緒に楽しめる小諸の観光スポット
小諸市動物園は、1926年の開園以来、長い歴史を刻んできた長野県最古の動物園です。小規模ながら多彩な動物を飼育し、動物たちを身近に感じられる親しみやすさが魅力です。
2022年のリニューアルによって、「崖上のペンギン村」をはじめとする新しい施設も加わり、歴史ある動物園に新たな魅力が生まれました。
動物たちとのふれあいを楽しんだ後は、懐古園の城跡や藤村記念館、美術館、郷土博物館などを巡ることができます。動物、歴史、文化、自然を一度に楽しめるのが、小諸市動物園ならではの魅力です。
小諸を訪れた際には、動物園だけでなく懐古園周辺の歴史的な町並みや文化施設もあわせて巡り、小諸ならではのゆったりとした観光を楽しんでみてはいかがでしょうか。