栄村は、長野県の北東部、北信地方に位置する小さな村で、下水内郡に属しています。新潟県および群馬県と接しており、三県の県境に位置するこの村は、豊かな自然と歴史を有する場所として知られています。
栄村は山岳地帯に囲まれた自然豊かな地形をしており、特に苗場山や佐武流山(さぶるやま)、鳥甲山(とりかぶとやま)、白砂山などの名峰が存在します。これらの山々は登山客や自然愛好家にとって大きな魅力です。
村内には千曲川、中津川、志久見川といった清らかな川が流れており、特に千曲川は県境を越えると「信濃川」と名前を変えて日本海へと注ぎます。川のせせらぎと四季折々の風景が調和する栄村は、訪れる人々に心安らぐ時間を与えてくれます。
日本海側気候に属する栄村は、特に冬の降雪量が多く、日本有数の豪雪地帯として知られています。そのため、「特別豪雪地帯」の指定を受けており、雪景色の美しさはまさに圧巻です。「にほんの里100選」にも選出されており、冬の風景は写真愛好家にとっても人気の被写体です。
中心部に位置するJR森宮野原駅では、1945年2月12日に記録された積雪7.85mという日本の鉄道駅における最高積雪記録を示す標柱が設置されています。この記録は、村の豪雪地帯としての象徴となっています。
栄村には、ひんご遺跡や長瀬新田遺跡など縄文時代の遺跡が数多く点在しています。これらの遺跡からは、火焔型土器など中期縄文文化の重要な出土品が見つかっており、栄村が火焔型土器文化の南端地域であることが判明しました。これらの貴重な資料は、栄村歴史文化館「こらっせ」で展示されています。
戦国時代、栄村は越後国、上野国との国境に位置しており、上杉氏、武田氏、後北条氏らの抗争に巻き込まれる戦略的要地でした。特に北信地域をめぐって起こった川中島の戦いなど、数々の歴史的な出来事に関わっています。当時、この地域を治めていたのは志久見郷の市河氏でした。
安土桃山時代には武田氏に属していた栄村の地域も、天正壬午の乱を経て上杉氏の支配下に入り、江戸時代には上杉家の家臣領として治められるようになります。こうした歴史的背景は、現在の村の文化や祭りにも深く影響を与えています。
秋山郷は、長野県と新潟県の県境に位置する秘境とも言える地域で、古き良き日本の風景が今なお色濃く残されています。また、苗場山麓ジオパークでは、大地の成り立ちと自然の不思議を学ぶことができます。
村内には多くの温泉が点在し、以下のような施設が観光客に人気です:
栄村歴史文化館では、縄文時代から近世までの栄村の歴史や文化を豊富な資料とともに学ぶことができます。また、仙当城、城坂城、内池館(市河氏館跡)といった城館跡や、常慶院などの寺院も見応えがあります。
冬季にはさかえ倶楽部スキー場が開かれ、上質なパウダースノーを求めて訪れるスキーヤーで賑わいます。豊富な積雪量と美しい雪景色は、都市部では味わえない特別な体験です。
猫つぐらは、稲わらで作られた猫用の伝統的な寝床で、村の特産品として知られています。冬の寒さをしのぐための工夫が詰まっており、現在では全国的にも注目を集めています。
栄村は、豊かな自然、重層的な歴史、そして心温まる地域文化が共存する魅力あふれる場所です。四季折々の風景とともに、訪れる人々に深い癒しと学びを提供してくれるでしょう。特に雪深い冬の季節や、紅葉美しい秋には、多くの観光客が訪れる価値のある村です。