長野県 > 野沢温泉・志賀高原 > 栄村歴史文化館こらっせ
栄村歴史文化館こらっせは、長野県下水内郡栄村にある文化施設であり、栄村公民館を併設した複合的な地域文化の拠点です。栄村に残る歴史的な資料や民具を保存・展示することを目的に、旧東部小学校志久見分校の校舎を改修し、2016年8月に開館しました。
この施設は、2011年3月12日に発生した長野県北部地震によって損壊した古民家や土蔵から救出された貴重な文化財を後世に伝えるために整備されたものであり、村の記憶を守る大切な役割を担っています。
「こらっせ」は、昭和初期に建築された旧志久見分校の校舎を活用しています。木造2階建ての構造で、できる限り当時の建材を用いた改修が施され、昔の趣を残した温もりのある空間となっています。
1階には栄村公民館が併設されており、中央には村民が自由に集える「くつろぎ空間」が広がっています。この空間は、しめ縄づくりや郷土料理の体験、地域行事の準備など、村民の交流や文化活動の中心的な場所として活用されています。
この展示は、地震で大きな被害を受けた広瀬家の土蔵を再現したもので、震災前の状態をほぼ忠実に再現しています。中には、実際に土蔵から救出された古文書や民具が展示され、栄村の暮らしを今に伝えるリアルな空間となっています。
2階は主に展示スペースとして活用されており、栄村の歴史や文化を深く知ることができるようになっています。長野県北部地震後に救出された多くの古文書や民具に加え、村の文化財保管庫に収蔵されていた貴重な考古資料も公開されています。
特に注目すべきは、長瀬新田遺跡やひんご遺跡から出土した火焔型土器などの縄文時代中期の遺物です。これらは日本最大級の深鉢型土器として知られており、かつて新潟県津南町が火焔型土器文化の最南端とされていましたが、栄村がその南限であることが確認されました。
「こらっせ」では、地域の歴史と文化を次世代へ伝えるため、地元住民と専門家が協力する体制が整っています。「地域史料保全有志の会」は、震災で失われかけた史料の整理と分析を行いながら保存に努めています。
地元の住民によって組織された「こらっせ友の会」は、展示資料の企画やワークショップの運営に協力し、地域文化の継承活動を積極的に支えています。伝統行事や技術の記録と普及を通して、「栄村らしさ」の発信にも寄与しています。
栄村歴史文化館こらっせの利用情報は以下の通りです。
入館料は無料であるため、地域の人々のみならず、観光客にも気軽に訪れてもらうことができる文化施設となっています。
栄村歴史文化館こらっせは、栄村の過去と現在をつなぎ、未来へと語り継ぐ役割を担った貴重な施設です。地域に根ざした文化活動の拠点であり、災害を乗り越えて生まれ変わった象徴でもあります。訪れる人々にとっては、歴史を学び、村の人々の暮らしと心に触れることができる、温かみのある空間となっております。
ぜひ一度、栄村の自然とともに、「こらっせ」に足を運び、地域の記憶を体感してみてください。