一茶ゆかりの里 一茶館は、長野県上高井郡高山村にある、村立の登録博物館です。この施設は、江戸時代後期を代表する俳人・小林一茶と高山村との深いゆかりを後世に伝えることを目的として整備されました。正式名称は「歴史公園 信州高山 一茶ゆかりの里」であり、愛称として「一茶館」と呼ばれ親しまれています。
一茶は47歳の時に高山村を訪れ、当地の豪農・久保田春耕の厚意により、彼の父・久保田兎園が建てた離れ屋を逗留先として提供されました。この離れ屋は、その後も一茶が65歳で亡くなるまで、幾度となく訪れる大切な場所となりました。村内の門人の家々には、「父の終焉日記」や「浅黄空」、「俳諧寺抄録」などの一茶直筆の資料が数多く残されており、高山村と一茶との関係の深さを今に伝えています。
1996年(平成8年)、高山村は久保田家から離れ屋の寄贈を受けて移築・復元し、同時に一茶の遺墨や関連資料を展示するための施設として一茶館を開設しました。建物は著名な建築家岡田新一氏の設計で、傾斜のある銅板葺きの屋根が特徴的です。
現在では、日本一の収蔵数を誇る一茶の真筆資料(約50点)を中心に、多くの関連展示が行われています。これらの資料は、久保田春耕の子孫から寄託されていたもので、2014年6月にはすべて高山村に正式に寄贈されました。
展示室、研究室、事務室、収蔵庫、ショップコーナー、ラウンジがあり、一茶の資料や映像展示などを通じて学ぶことができます。
展望ロビー、多目的室(映像上映・特別展示・会議室)があり、イベント開催や特別展にも対応しています。
一茶の生い立ちから晩年に至るまでの人生を、木目込み人形とグラフィックを用いてわかりやすく紹介しています。
高山村における俳諧活動と、当地で詠まれた俳句を四季折々の自然と共に展示しています。
代表作である「父の終焉日記」をはじめ、貴重な直筆資料が常設展示されています。
一茶と交友のあった人物や弟子たちの作品を紹介し、時代背景と人間関係を学ぶことができます。
「一茶研究の流れ」では、江戸時代から現代に至る研究の変遷を資料とともに解説。「アニメーション 父の終焉日記」では、一茶が父の臨終に寄せた想いを動きと音声で体感できます。
久保田家の天満宮に奉納されていた8個の球石も展示されており、民間信仰や風習の一端も学べます。
長野駅から長野電鉄須坂駅下車後、山田温泉行きバスに乗車し「役場下」または「紫」で下車、そこから徒歩数分。須坂駅からタクシーでのアクセスも便利です(約10分)。
上信越自動車道 須坂長野東インターチェンジから車で約20分。または小布施パーキングエリアスマートICから車で約10分の距離にあります。
「一茶ゆかりの里 一茶館」は、小林一茶の足跡と文学の世界に直接触れることができる、非常に貴重な文化施設です。自然豊かな高山村の風景とともに、一茶の心の旅に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。文学ファンはもちろん、家族連れや観光客にもおすすめのスポットです。