長野県立美術館は、長野県長野市にある県立の美術館です。善光寺の東側、自然豊かな城山公園内に位置し、周囲の風景と調和した景観が魅力です。前身は「長野県信濃美術館」であり、現在は地域に根差した芸術文化の拠点として多くの人々に親しまれています。
美術館は大きく分けて2つのエリアで構成されています。ひとつは、郷土作家の作品や長野県内の風景を描いた作品を中心に収蔵・展示する「本館」。もうひとつは、日本画家東山魁夷の作品を専門に扱う「東山魁夷館」です。東山魁夷は長野県の風景を愛し、数々の名作を残しました。
本美術館は、「ランドスケープ・ミュージアム」というコンセプトのもと、地域の自然や歴史と調和する建築と展示空間を実現しています。誰もが気軽に訪れることができるよう、無料で入館できるゾーンも充実させており、公園のように開かれた空間として、多くの来館者に親しまれています。
1962年、県民の「長野県に美術館を」という声から始まり、1966年に信濃美術館が開館しました。その後、1969年には県立美術館として長野県に移管され、現在に至るまで長野県唯一の県立美術館としての役割を果たしてきました。
1987年には、日本画の巨匠・東山魁夷が自身の作品と資料を長野県に寄贈し、1990年に東山魁夷館が併設されました。建物の設計は東山魁夷の意向を反映し、友人の息子である建築家・谷口吉生氏が担当しました。
長年にわたり愛された施設でしたが、老朽化や学芸員の不足などの課題から、2017年に本館および東山魁夷館は休館し、全面的な再整備に着手しました。その後、建築家・宮崎浩氏が設計した新しい美術館が2020年3月に完成。2021年にはJIA日本建築大賞、2022年にはBCS賞を受賞するなど、建築面でも高く評価されています。
JRおよび長野電鉄「長野駅」からアルピコ交通(川中島バス)の11・16・17系統に乗車し、「善光寺北」停留所で下車、徒歩約3分。または、善光寺経由の「びんずる号」などを利用し、「善光寺大門」停留所で下車後、善光寺を右手に抜けて徒歩約10分です。
一般来館者用の駐車場は用意されておりません。併設の東山魁夷館北側には、大型バスや障害者用の専用駐車場がございます。車での来館を検討される場合は、周辺の一般駐車場をご利用ください。
長野県立美術館がある城山公園は、善光寺の東隣に広がる自然豊かな都市公園です。公園が整備されたのは1900年(明治33年)、大正天皇である嘉仁親王のご成婚を記念してのものでした。園内は、古くは横山城の跡地であり、明治時代には午砲台や測候所も存在していた歴史ある場所です。
現在では、美術館のほか、動物園や各種イベントの会場としても利用され、多くの市民や観光客に親しまれています。