小麦粉購入量日本一の長野市でもっともB級な粉物です。まず古くなった御飯を水にさらして水分を充分に含ませます。そこに小麦粉、卵、牛乳、砂糖を入れて混ぜ、形を整えて油をひいたフライパンでゆっくり焼きます。お好みでクルミ味噌、ナスをはじめとする季節の野菜等を入れます。素焼きの場合は砂糖醤油で食べる家庭もあります。御飯が大量に余ってしまった時に出てくる家庭の超B級グルメです。
戦国武将、真田幸村が出陣前に腹ごしらえのために食したとされる「こねつけ」。こねつけとは、ご飯と小麦粉を混ぜてこねたものに味噌だれを付けたもので、北信・東信地域に伝わる郷土料理。当時は米が貴重だったため、米が不作の時に満腹感を味わうために小麦粉を混ぜて焼いたといわれている。武将の携行食としても食べたといわれ、幸村にとって最期の戦となった大坂夏の陣(1615年)では兄の信幸と別れの盃とともに食したという逸話が残っている。今は、冷蔵・冷凍技術が発達しているが、以前はそのようなものがなかった。こねつけは、余ったご飯をむだなく美味しく食べるための生活の知恵から生まれた郷土料理。釜に残った米粒を水につけてざるにもどし、干し米にして食すこともあり、そうやって工夫を凝らしながら、おこびれ(おやつの方言)や主食の足しにしていた。
年間を通して食べられている。以前は主食として食べていたが、今はおやつとして食べることが多い。
ご飯に小麦粉を加えてこね、油をひいたフライパンで焼く。タレは、甘味噌、胡桃味噌、唐辛子味噌など様々なつくり方や味付けがある。切った青じそやニラをご飯に入れても美味しい。
主な伝承地域:北信地域、東信地域
主な使用食材:米、小麦粉、青じそ