歴史と由来
あんずの里の起源は、元禄時代に遡ります。伊予・宇和島藩主であった伊達宗利公の娘・豊姫が、 第3代松代藩主・真田幸道公に嫁いだ際、故郷を偲んで持参したあんずの種子がこの地に根付いたと伝えられています。 また、杏仁が咳止め薬として珍重されていたことから、松代藩が栽培を奨励し、 石の多い耕作不向きな土地であった森・倉科地区にて、日当たりと水はけの良さを活かし、生産が盛んになったとされています。
春の訪れを告げるあんずの花
花の都・千曲市へようこそ
信州に遅い春が訪れる頃、桜より一足早く咲くアンズの花が、千曲市一帯を淡い桃色に染め上げます。 標高380~450mの緩やかな斜面に広がるあんず畑は、まさに「花の絨毯」。高台にある「上平展望台」や「窪山展望公園」からは、 満開の花とともに戸隠山や飯縄山の残雪を背景にした壮大な景色を楽しめます。
あんずまつり
例年3月下旬から4月初旬にかけて開催される「あんずまつり」は、森・倉科両地区を中心に行われ、 10万人以上の観光客が訪れます。期間中はシャトルバスも運行し、各地で地元の特産品販売やイベントも催されます。
初夏の味覚・あんず狩り
甘酸っぱい果実とのふれあい
6月下旬から7月中旬頃には、あんずの花がオレンジ色の果実に姿を変え、あんず狩りを楽しめる季節となります。 森地区で発祥した「昭和」や、生食用として人気の高い「ハーコット」など、さまざまな品種が栽培されており、 果実の甘酸っぱい味わいは格別です。特に生で味わえるあんずは珍しく、訪問の価値は十分です。
アクセス情報
車でのアクセス
長野自動車道「更埴IC」から車で約13分。ナビには「あんずの里観光会館(〒387-0005 長野県千曲市森1406-1)」を設定するとスムーズです。
電車でのアクセス
しなの鉄道「屋代駅」からはタクシーまたはシャトルバスで約11分、徒歩では約55分となります。 ※シャトルバスはまつり期間中のみ運行されます。
見どころと立ち寄りスポット
あんずの里アグリパーク
あんず製品の販売に加え、いちご狩り(12月~6月)やみかん狩り(10月~2月)も楽しめます。 フラワーガーデンも併設されており、四季折々の自然と触れ合える施設です。
あんずの里物産館
地元の農産物や加工品を販売するほか、レストランではあんずを使用した料理も味わえます。 営業時間は9:00~18:00(レストランは11:00~14:30)、休館日は月曜日と祝日の翌日です。
森将軍塚古墳と科野のムラ
4世紀頃に築かれた前方後円墳「森将軍塚古墳」を復元した国指定史跡で、全長約100メートルの規模を誇ります。 併設の「科野のムラ」では古墳時代の生活を再現した施設で、竪穴式住居や高床倉庫を見学できます。
長野県立歴史館
信州の歴史を「見る・触れる・体験する」博物館。各時代の建築様式や生活文化を展示しています。 入館料は大人300円、大学生150円、高校生以下は無料です。
あんずの里スケッチパーク
あんずの古木や古民家が整備された風情ある空間。2013年には上皇ご夫妻が私的旅行で訪問されたことでも知られています。 入園・駐車場は無料(まつり期間中は有料)です。
観龍寺
征夷大将軍・坂上田村麻呂が創建したと伝わる古刹。桜の名所でもあり、時期が合えばあんずの花と同時に楽しむことができます。
その他の立ち寄りスポット
- ジャーマンアイリス観光花園:5月上旬~下旬
- 科野のムラお田植えまつり:6月第2日曜日
- 茅の輪まつり(須須岐水神社):毎年7月31日
- 雨宮の渡し跡:第四次川中島合戦ゆかりの地
- 更級花織工房:あんず染め体験やカフェを併設
お土産・グルメ情報
横島物産・杏里庵
干し杏、チーズケーキ、ワイン、チョコレートなど、あんずを使った加工品が豊富に揃っています。 販売期間は例年6月下旬~7月上旬が中心です。
おわりに
あんずの里は、春の花見から初夏の果実狩り、秋の祭りまで、季節ごとに異なる表情を見せてくれる長野県千曲市の宝です。 歴史ある文化と自然の美しさを同時に楽しめるこの地で、ぜひ心に残るひとときをお過ごしください。