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下諏訪温泉

(しもすわ おんせん)

歴史と神話が息づく湯のまち

下諏訪温泉は、長野県諏訪郡下諏訪町に湧く歴史ある温泉地です。南に諏訪湖、北に筑摩山地を望む自然豊かな環境の中、古くから諏訪大社下社(春宮・秋宮)の門前町として、また中山道と甲州街道が交わる交通の要衝として栄えてきました。現在も町内各所から豊富な湯が湧き出し、旅人や参拝者、湯治客をやさしく迎え入れています。

豊富な湯量と多彩な泉質

下諏訪温泉の源泉は20か所以上、湧出量は毎分約5,000リットルを超えるともいわれ、非常に恵まれた温泉地です。泉質は硫酸塩泉や塩化物泉、単純温泉など多岐にわたり、施設ごとに異なる湯の個性を楽しむことができます。

効能としては、慢性神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復などが挙げられ、古くから湯治場として親しまれてきました。熱めのお湯が多いのも特徴で、身体の芯から温まる感覚を味わえます。

宿場町と門前町の面影を残す温泉街

温泉街は、諏訪大社下社の周辺や諏訪湖畔に広がり、約20軒の旅館が軒を連ねています。江戸時代には中山道随一の温泉宿場町「下諏訪宿」として栄え、本陣岩波家をはじめとする歴史的建造物が今も残ります。格子戸の町家や、どこか懐かしい佇まいの旅館が続く街並みは、往時の旅情を今に伝えています。

気軽に楽しめる共同浴場めぐり

下諏訪の魅力のひとつが、町内各所に点在する共同浴場です。地元の方々に愛され続ける湯を、旅行者も気軽に利用できます。代表的な浴場には、旦過の湯、菅野温泉、新湯、矢木温泉、みなみ温泉、湖畔の湯、遊泉ハウス児湯などがあります。

旦過の湯(たんがのゆ) ― 鎌倉時代にさかのぼる名湯

旦過の湯は、鎌倉時代に修行僧のための「寺湯」として使われた記録が残る由緒ある温泉です。源泉かけ流しの高温湯は、古くから切り傷に効くと伝えられ、戦で傷ついた武士も湯治に訪れたといわれています。現在は露天風呂も備え、源泉かけ流しの湯を堪能できます。諏訪大社下社秋宮からも近く、参拝とあわせて立ち寄るのに最適です。

菅野温泉(すげのおんせん) ― 昭和レトロな情緒

明治19年創業の老舗共同浴場で、番台の残る昔ながらの公衆浴場です。比較的入りやすい湯温で、無色透明でやわらかな湯が大きな浴槽に満ち、地元の方々にも長年親しまれています。昭和レトロな佇まいは、まるで昭和の銭湯にタイムスリップしたかのような雰囲気を味わえます。

新湯(あらゆ)

昭和初期に開湯した公衆浴場で、どこか懐かしい雰囲気が漂います。成分豊富な湯は神経痛やリウマチに良いとされ、地元の常連客も多い人気の湯です。

湖畔の湯

諏訪湖畔に近い立地が魅力の共同浴場です。広めの浴槽や露天風呂があり、湖周辺を散策した後の立ち寄り湯として親しまれています。駐車場も整備され、利用しやすい施設です。

遊泉ハウス児湯(こゆ)

「子宝の湯」として知られ、美人の湯とも伝えられる温泉です。諏訪明神の湯玉伝説にゆかりのある綿の湯を源泉とし、やわらかく肌あたりのよい湯が特徴です。休憩室も備え、ゆったりと過ごせます。

高浜健康温泉センター ゆたん歩゜

諏訪湖畔に位置し、温泉のほか歩行浴プールなども備えた健康増進型の施設です。ウォーキングやジョギングの後に立ち寄る方も多く、露天風呂からは湖の景色を楽しめます。

三湯めぐりでお得に満喫

下諏訪では「三湯めぐり」として、遊泉ハウス児湯・旦過の湯・新湯の3施設を巡る「三湯めぐり」も人気です。徒歩圏内で異なる泉質を楽しみながら、湯のまちの風情を満喫できます。朝早くから夜まで営業している浴場が多く、まち歩きの合間に気軽に温泉を楽しめるのも魅力です。

神話と伝説が彩る温泉の由来

下諏訪温泉は「神の湯」とも呼ばれ、数々の伝説が残されています。なかでも有名なのが綿の湯伝説です。諏訪大社の御祭神・建御名方神の妃神である八坂刀売神が、湯を含ませた綿を下社前に供えたところ、そこから湯が湧き出したと伝えられています。

また、武田信玄が怪我人の治療に用いたとされる毒沢鉱泉(信玄の隠し湯)もあり、橙色に濁る鉱泉は湯治場として古くから親しまれています。

足湯と湖畔の癒やし

諏訪湖畔や観光施設周辺には足湯も整備され、散策の途中に気軽に立ち寄ることができます。下諏訪ローイングパークAQUA未来の足湯からは、天気の良い日に富士山を望むこともでき、湖と山の景色を楽しみながら心身を癒やせます。

歴史と文化にふれる観光名所

諏訪大社 下社

全国に一万社余りある諏訪神社の総本社であり、古代から続く信仰の中心地です。7年に一度行われる御柱祭は勇壮な祭りとして知られ、巨大な御柱を人力で曳き建てる光景は圧巻です。

万治の石仏

春宮近くの田園に佇む不思議な石仏。おにぎり型の自然石に丸い顔が乗る独特の姿で、多くの芸術家や文人に愛されてきました。決められた作法で参拝すると「よろずおさまる」といわれています。

文化施設・美術館

諏訪湖博物館・赤彦記念館では湖と暮らしの文化を学べ、ハーモ美術館ではアンリ・ルソーやグランマ・モーゼスら素朴派の名画を鑑賞できます。また、ニデックオルゴール記念館すわのねや、しもすわ今昔館おいでやでは、精密機械のまちとして発展した下諏訪のものづくり文化に触れられます。

アクセス

鉄道ではJR中央本線下諏訪駅下車。自動車では長野自動車道岡谷ICから国道20号経由でアクセス可能です。歴史・温泉・自然が調和した下諏訪温泉で、心ほどけるひとときをお過ごしください。

Information

名称
下諏訪温泉
(しもすわ おんせん)

諏訪・蓼科・八ヶ岳

長野県