信州の香りと風味豊かな味わい、カリカリッとした歯切れが特徴の山菜・山ごぼう。長野では、安土桃山時代から、山ごぼうを味噌に漬けて、保存食としてきたという。「山ごぼう漬」の作り方は、塩水でアク抜きした山ごぼうを、塩で下漬けし、味噌・みりん・砂糖などを合わせた漬床に入れて漬け込むのが一般的だ。地域によっては、赤味噌を使ったり、味に違いがあるので、それぞれの味を楽しむのもいい。また、山ごぼうは食物繊維が豊富で、低カロリーなので、体に優しい食材としても知られている。
山ゴボウとヤマゴボウ
「山ゴボウ」の漬物は、キク科のモリアザミ、オニアザミ、オヤマボクチなどのアザミ類やヤマボクチの根を原料としています。これらは山菜として「山ゴボウ」と呼ばれており、「ヤマゴボウ」とは異なる植物です。
「ヤマゴボウ」とは、ヤマゴボウ科のヤマゴボウ属に属する多年生草本のことを指します。かつては人々の住む場所に植えられていたこともあるようですが、有毒であり食用としては適しません。