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大深山遺跡

(おおみやま いせき)

日本の縄文文化を今に伝える高地集落

大深山遺跡は、長野県南佐久郡川上村に位置する、縄文時代中期(約4,500~5,000年前)の集落遺跡です。標高1,300メートルを超える台地に築かれたこの遺跡は、縄文時代の環状集落としては日本国内で最も高い場所にあることでも知られています。1966年(昭和41年)には国の史跡に指定され、さらに日本遺産「星降る中部高地の縄文世界」を構成する重要な文化財にも認定されています。

遺跡の特徴と発見の歴史

大深山遺跡は、天狗山の南麓、赤顔山(あかづらやま)の東南麓に広がる平坦地にあります。周囲を豊かな自然に囲まれ、千曲川の右岸に面したこの場所は、当時の人々にとって水や食料を得やすい理想的な生活環境だったと考えられています。1953年(昭和28年)、林道開発の際に再発見されたこの遺跡は、その後、地元の観光協会や村の教育委員会の尽力により、8次にわたる発掘調査が行われてきました。

これまでの調査で明らかになったのは、50棟もの竪穴住居跡と、環状に並ぶ住居跡の存在です。時期別に見ると、縄文中期中葉の住居が25棟、中期後半が19棟、残りの7棟は時期不明とされています。また、数万点に及ぶ縄文土器や石器が出土し、その中には独特な形状を持つ貴重な遺物も含まれています。

復元住居と縄文時代の暮らしを体感

竪穴住居の復元展示

遺跡の敷地内には、当時の生活を再現した竪穴式住居が2棟復元されています。内部に入ると、縄文人がどのように火を囲み、自然と共生していたかをリアルに感じ取ることができます。外観は、木材と土を組み合わせた素朴な造りで、四季を通じて快適に過ごせる工夫が施されていました。

見どころポイント

「ウルトラマン土器」と呼ばれる人面香炉型土器

大深山遺跡の出土品の中で特に有名なのが、人面香炉型土器(釣手土器)です。通称「ウルトラマン」とも呼ばれるこの土器は、ユニークなデザインから人気を集めており、縄文時代の芸術性と信仰の深さを物語っています。この貴重な土器をはじめとする数々の出土品は、川上村文化センターで保存・展示されています。

文化センターで縄文の世界を学ぶ

川上村文化センターの魅力

川上村文化センターは、大深山遺跡で発見された考古資料をはじめ、旧石器時代から近現代までの川上村の歴史を紹介する複合施設です。ここでは、常設展示室で大深山遺跡の概要や発掘成果を詳しく学べるほか、復元模型や映像資料を通じて、縄文人の暮らしを立体的に理解できます。

施設の特徴

大深山遺跡の出土品は非常に貴重で、文化センターにて適切に保存されています。訪問の際には、ぜひ立ち寄って学びのひとときを過ごしてみてください。

大深山遺跡の魅力と価値

日本遺産「星降る中部高地の縄文世界」の一部

大深山遺跡は、日本遺産に認定された「星降る中部高地の縄文世界」の構成文化財のひとつです。この日本遺産は、八ヶ岳山麓に広がる縄文文化の息吹を現代に伝える遺跡群で構成され、星空とともに暮らした縄文人の世界観を象徴しています。標高1,300メートルという過酷な自然環境の中で、人々が工夫を凝らして生活していたことは、縄文文化の豊かさと適応力を示しています。

アクセス情報

所在地と行き方

所在地:長野県南佐久郡川上村大字大深山 アクセス:JR小海線「信濃川上駅」から車で約15分。周辺は自然豊かな地域で、車でのアクセスが便利です。駐車場も完備されています。

まとめ ― 縄文文化と自然に触れる特別な体験

大深山遺跡は、標高1,300メートルの地に築かれた日本でも希少な縄文時代の集落遺跡です。ここでは、縄文人の知恵と文化を肌で感じることができ、復元された住居や出土品を通じて、約5,000年前の暮らしに思いを馳せることができます。文化センターを訪れてさらに理解を深めれば、きっと新たな発見があるでしょう。

自然と歴史が融合する川上村で、縄文ロマンあふれるひとときをぜひ体験してください。

Information

名称
大深山遺跡
(おおみやま いせき)

諏訪・蓼科・八ヶ岳

長野県