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小谷温泉

(おたり おんせん)

小谷温泉は、長野県北安曇郡小谷村に位置する由緒ある温泉で、妙高戸隠連山国立公園の豊かな自然の中にあります。開湯から450年以上の歴史を持ち、古くから「武田信玄の隠し湯」として知られてきました。戦国時代の武将やその家臣に発見されたと伝えられるこの温泉は、今もなお訪れる人々を癒やし続けています。

温泉の泉質と効能

小谷温泉には複数の源泉が存在し、泉温は摂氏50度から90度に達します。泉質は含食塩重曹泉炭酸水素塩泉アルカリ泉など多様で、それぞれが異なる効能を持ち合わせています。

ナトリウム-炭酸水素塩泉

代表的な源泉としては「元湯」と「新湯」があり、それぞれ摂氏45度と48度の自然湧出泉です。皮膚をすべすべにする美肌効果や、疲労回復、胃腸の調子を整える作用があるとされ、古くから湯治場として利用されてきました。

温泉街の佇まい

かつては3軒の旅館が温泉街を形成していましたが、現在営業しているのは「山田旅館」一軒のみです。この山田旅館は「日本秘湯を守る会」に加盟しており、昔ながらの湯治場の雰囲気を今に伝えています。また、更に奥地には村営の「雨飾荘」があり、日本百名山のひとつである雨飾山への登山の拠点として多くの登山客が訪れています。

小谷温泉の歴史

戦国時代からの伝承

小谷温泉の歴史は古く、弘治2年(1554年)の平倉城の合戦に遡ります。この時、武田氏に抵抗した飯森盛春の家臣が発見したとされ、また武田信玄が隠し湯として利用したとの伝承も残っています。

江戸時代から明治時代の賑わい

寛政2年(1790年)の記録には、年間約980人が利用していたことが記されています。農閑期には多くの人々が湯治に訪れ、日本海沿岸の能生の漁師たちも骨休めのために小谷温泉を定宿としていました。明治時代には、海外で開かれた「万国霊泉博覧会」にも出品され、登別温泉・草津温泉・別府温泉と並び紹介されたという輝かしい歴史を持ちます。

近代の発展

大正時代には年間3万人近くの利用者を記録するほどの人気を博しました。昭和に入ると交通網が整備され、1954年には松本電鉄バスが運行を開始。1971年には厚生省により「国民保養温泉地」に指定され、1974年には新たな源泉の開削と村営「雨飾荘」の開業により、さらに多くの人々に親しまれる温泉地となりました。

文化財としての価値

2001年には、江戸時代に建築された山田旅館本館をはじめとする6棟の建物が国の登録有形文化財に指定されました。木造建築ならではの重厚な佇まいが、今も当時の湯治文化を色濃く伝えています。

小谷温泉の現在

多彩な源泉

小谷温泉には3つの主要源泉があり、「元湯」「新湯」「あつ湯」とそれぞれに特徴が異なります。泉質の違いを楽しみながら湯浴みを繰り返すことで、心身の疲れを癒し、自然と一体になれるのが魅力です。

山田旅館の風情

「山田旅館」では、江戸時代建築の木造建物に宿泊しながら入浴を楽しむことができます。文化財としての価値を持ちながらも、現役の宿泊施設として利用できるのは非常に貴重です。訪れる人々は、古き良き日本の温泉文化を体感することができます。

登山と温泉の融合

奥地にある「雨飾荘」は、雨飾山への登山拠点として多くの登山客に親しまれています。登山の後に温泉で汗を流し、自然の景色を眺めながら過ごすひとときは格別で、心身のリフレッシュに最適です。

小谷温泉へのアクセス

鉄道利用

JR大糸線の南小谷駅から小谷村営バスで約40分、中土駅からは同じくバスで約30分で到着します。公共交通機関を利用しても比較的便利に訪れることが可能です。

自動車利用

北陸自動車道・糸魚川ICから車で約50分。山あいの景色を楽しみながらドライブすると、目的地に到着します。

まとめ

小谷温泉は、歴史ある湯治場の雰囲気美しい自然環境に恵まれた温泉地です。武田信玄ゆかりの伝承や江戸時代から続く湯治文化を受け継ぎながら、現代においても人々を癒し続けています。山田旅館や雨飾荘といった宿泊施設での滞在は、日常を離れた特別な体験を与えてくれるでしょう。小谷村の豊かな自然とともに、心と体を解きほぐすひとときをぜひ味わってみてください。

Information

名称
小谷温泉
(おたり おんせん)

安曇野・白馬

長野県