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中央構造線博物館

(ちゅうおう こうぞうせん はくぶつかん)

中央構造線博物館は、長野県下伊那郡大鹿村にある、日本で唯一の「中央構造線」をテーマとした専門博物館です。日本列島の成り立ちを理解する上で欠かせない巨大な断層「中央構造線」を、実物標本や資料を通じて深く学ぶことができる貴重な施設として、多くの地質ファンや観光客から注目を集めています。

博物館の概要

館内には、大鹿村の北川露頭から直接採取された実物の岩石標本や、村内で収集された多様な地質資料が展示されています。中央構造線に沿って見られる三波川変成帯と領家変成帯の違いを、目で見て理解できるよう工夫された展示が並び、専門家だけでなく一般の来访者にもわかりやすい構成となっています。

防災教育の拠点としての役割

大鹿村は、昭和36年の梅雨前線豪雨により甚大な土砂災害を受けました。館内では、この災害の様子や中央構造線上に位置する大西山の崩落に関する資料、さらには地域の防災活動についても紹介されています。自然災害と地質構造の関わりを学ぶ機会としても重要な場所です。

大鹿村全体が「屋外博物館」

中央構造線博物館では、「大鹿村の東西15km、南北25kmがそのまま博物館である」という考えのもと、周辺の北川露頭・安康露頭(長野県天然記念物)などの露頭や観察ルートの管理・清掃も行っています。館内の展示だけでなく、実際に大自然の中で中央構造線の痕跡を観察できるのは、この地域ならではの大きな魅力です。

中央構造線とは

中央構造線(Median Tectonic Line, MTL)は、九州東部から関東へ横断する、世界的にも第一級の規模を持つ断層です。日本列島の内帯(領家変成帯)と外帯(三波川変成帯)を分ける大地質境界であり、その形成過程は日本列島の成り立ちに深く関わっています。

日本列島形成に関わる巨大断層

この断層の形成はジュラ紀末から白亜紀初期に遡り、イザナギプレートとユーラシアプレートが関わった横ずれ運動によって、領家変成帯と三波川変成帯が接することで生まれました。以後も変動を繰り返し、長い地質の歴史を刻みながら現在の姿へと至っています。

長野県での露頭観察

特に長野県大鹿村には、領家変成帯と三波川変成帯が直接接する様子を観察できる北川露頭が存在し、学術的価値が非常に高い場所として知られています。中央構造線博物館を訪れた後に、実際の露頭を巡ることで理解がさらに深まります。

訪れる価値のある学びのスポット

中央構造線博物館は、地質や防災に関心のある方はもちろん、自然や歴史に興味を持つすべての方におすすめできる観光スポットです。大鹿村の雄大な自然とともに、日本列島が刻んできたダイナミックな歴史を感じることができます。

自然と学びが融合する大鹿村へ

周囲には美しい景観や歴史ある名所も多く、博物館とあわせて訪れることで、より深い旅の体験が得られるでしょう。長野県南部の山里に位置しながら、国内でも屈指の地質学的価値を誇る大鹿村は、知的好奇心を刺激する特別な場所です。

Information

名称
中央構造線博物館
(ちゅうおう こうぞうせん はくぶつかん)

阿智村・飯田

長野県