田立の滝は、長野県木曽郡南木曽町の山深くに位置する滝群で、大小合わせて十を超える滝によって構成されています。その壮大な景観と美しさから、平成2年(1990年)に「日本の滝百選」に選ばれ、さらに2020年3月には中央アルプス国定公園の一部として指定されました。木曽の豊かな自然の中で、清らかな水が幾重にも流れ落ちる様子は、訪れる人々に深い感動を与えます。
田立の滝は、大滝川の峡谷に点在する多くの滝の総称で、うるう滝、螺旋滝、洗心滝、霧ヶ滝、天河滝、不動滝、鶴翼滝、そうめん滝、箱淵などがあります。その中でも特に有名なのが主瀑である天河滝(てんがたき)で、高さおよそ40メートルの花崗岩の絶壁から豪快に水が流れ落ちる姿は圧巻です。古くからこの滝は神聖視され、里人たちは雨乞いの神事以外では近づくことを控えていたと伝えられています。
滝周辺は新緑や紅葉の季節には特に美しく、四季折々の自然と滝の流れが織りなす風景はまさに絶景です。主瀑である天河滝までは徒歩で約1時間の軽登山となり、さらに不動岩展望台まではそこから1時間ほどかかります。山道は整備されていますが、滑りやすい箇所もあるため、しっかりとしたトレッキング装備を整えて訪れるのがおすすめです。
車で訪れる場合は、中央自動車道・中津川インターチェンジを下り、国道19号を長野方面へ進みます。県境を越えると案内板があり、それに従っておよそ30分ほど県道・林道を走ると粒栗駐車場に到着します。駐車場から滝入口までは徒歩で約1時間20分の道のりです。また、公共交通機関を利用する場合は、JR中央本線・田立駅から徒歩で約1時間45分のハイキングコースを楽しむことができます。
田立の滝は、清らかな水と原生林が織りなす自然の芸術ともいえる滝群です。日本有数の名瀑として知られるこの地では、滝の迫力と森の静けさが調和し、訪れる人々に心の癒やしと感動をもたらします。自然の息吹を全身で感じながら、ぜひ田立の滝の神秘的な魅力を体験してみてください。