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真楽寺(御代田町)

(しんらくじ)

真楽寺は、長野県北佐久郡御代田町にある由緒ある寺院で、真言宗智山派に属し、山号を浅間山としています。開山は飛鳥時代にまで遡り、用明天皇元年(586年)、当時浅間山の大噴火が続いていたことから、その鎮火を祈願するために用明天皇の勅願によって建立されたと伝えられています。以来、龍神伝説浅間山別当勅願寺として歴史に名を刻み、聖徳太子や源頼朝、そして俳聖・松尾芭蕉までもが参拝したとされる名刹です。本尊は普賢菩薩であり、訪れる人々の心を癒し続けています。

歴史と由緒

真楽寺は、浅間山の噴火鎮静を願うために創建された寺院として知られています。伝承によると、第31代・用明天皇は病弱でありましたが、長子である聖徳太子の勧めにより仏法へ深く帰依していた時、突如として浅間山が噴火しました。その際、天皇は勅使を派遣し、浅間山鎮火祈願のためにこの寺を建立させたとされています。この祈りによって浅間山の火山活動は鎮まり、地域の人々を災厄から救ったとも伝えられています。

その後、天正8年(1560年)には真言瑜伽の道場としての役割を担いましたが、天和年間には洪水、宝永年間には火災により堂宇を失いました。しかし安永7年(1778年)に再建され、仁和寺宮の談林所として中興を果たしています。江戸時代に建立された三重塔は高さ20.8メートルを誇り、現在は長野県指定有形文化財(県宝)として大切に守られています。

境内の見どころ

仁王門と杉木立の参道

真楽寺の表参道は杉木立がうっそうと茂り、茅葺き屋根の仁王門をくぐると石段が境内へと導いてくれます。この空間は歴史と自然が調和し、まるで古の時代へと誘われるような荘厳さを感じさせます。

三重塔(長野県宝)

境内の中心的存在である三重塔は江戸時代に建てられたもので、優美な姿を今に伝えています。長野県の文化財に指定されており、訪れる人々を魅了します。

芭蕉句碑

境内には俳聖・松尾芭蕉が詠んだと伝えられる句碑があり、「むすぶよりはや歯にしみる清水かな」の文字が刻まれています。清冽な水の流れとともに、俳句の趣を感じられる貴重な存在です。

子育地蔵菩薩

境内西側には、高さ20メートルを誇る日本一大きな子育地蔵菩薩がそびえ立っています。子供の健やかな成長や水子供養を願う人々に深い信仰を集めています。

大沼池と龍神伝説

山門手前にある大沼池は、浅間山の伏流水が湧き出す神秘的な池です。ここから甲賀三郎の龍神伝説が生まれ、後に龍神まつりへと発展しました。池周辺は真夏でも涼しく、訪れる人々を神秘的な雰囲気で包み込みます。

伝承と文化

甲賀三郎と龍神伝説

甲賀三郎は兄たちに騙され蓼科山の穴へ落とされましたが、地底をさまよった後に泉から地上へ戻りました。しかしその姿は龍となり、泉から川を下り佐久平を経て諏訪湖に至り、やがて諏訪の神となったと伝えられています。この伝承は地域の地名由来や風習にも影響を与えています。

歴史上の人物との関わり

聖徳太子は父・用明天皇の建てた真楽寺を訪れ、泉に繁茂する「七尋芹」の美しさに心を打たれたと伝えられています。また源頼朝は寺に巨大な本堂を寄進しましたが、残念ながら火災で失われました。さらに江戸時代には学問や武勇に優れた僧が数多く輩出され、幕府や地域に大きな影響を与えました。

祭礼と行事

龍神まつり

真楽寺では毎年7月の最終土曜日に「龍神まつり」が盛大に開催されます。この祭りは甲賀三郎伝説に由来し、地域住民と参拝者が一体となって龍神への感謝と祈りを捧げる重要な行事です。幻想的な雰囲気と賑わいに包まれ、訪れる人々に忘れがたい体験を与えてくれます。

アクセス

最寄り駅

真楽寺へのアクセスは、しなの鉄道「御代田駅」が最寄り駅となっています。駅からは徒歩やタクシーでの訪問が可能です。

まとめ

真楽寺は、浅間山の南麓に静かに佇む歴史ある寺院であり、火山鎮火祈願の起源龍神伝説文化財に指定された三重塔など、見どころと物語に溢れています。境内には清涼な湧水、大地に根付いた古木、信仰の象徴となる仏像や句碑が点在し、訪れる人々に深い感銘を与えます。自然と歴史、伝承と文化が見事に融合したこの地で、悠久の時を超えた日本の信仰と文化の息吹をぜひ感じてみてはいかがでしょうか。

Information

名称
真楽寺(御代田町)
(しんらくじ)

軽井沢・御代田

長野県