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軽井沢町 追分宿 郷土館

(かるいざわまち おいわけじゅく きょうどかん)

歴史ある中山道追分宿に立地する郷土資料館

軽井沢町追分宿郷土館は、長野県北佐久郡軽井沢町の追分地区にある歴史的な資料館です。この施設は、軽井沢町の歴史や民俗、文学に関する貴重な資料を収集・保存・展示しており、地元住民や観光客にとって郷土の文化や歩みを深く学べる場として親しまれています。

設立の経緯と開館の背景

この郷土館は、1979年(昭和54年)3月に設置された「軽井沢町歴史民俗資料館建設特別委員会」により準備が進められ、同年12月には「追分宿保存調査研究委員会」も発足しました。長年にわたる調査と研究の成果が実を結び、1985年(昭和60年)には博物館法に準拠した正式な施設として開館しました。

館内展示の特徴

中山道追分宿の歴史を紐解く常設展示

追分宿郷土館では、中山道六十九次のうち二十番目の宿場であった「追分宿」の歴史を中心に、古代から近代に至るまでの様々な時代をテーマにした展示が行われています。中でも、「追分のあけぼの」と題したコーナーでは、古代から中世にかけての追分の発展が紹介されており、「新しい追分」では近現代の町の姿に焦点を当てています。

旅籠を再現した展示や町指定文化財の展示

館内には、かつて宿場町として栄えた追分の「旅籠(はたご)」の一部を縮小復元した展示があり、当時の宿泊施設の様子をリアルに体感することができます。また、町指定文化財に登録されている貴重な資料として、『大般若経』550巻も展示されており、仏教文化の一端を知ることも可能です。

文学資料や図書室も充実

館内には図書室も併設されており、約2,700冊におよぶ追分宿に関連する研究書や文学作品が収蔵・閲覧可能です。これらの書籍は、追分の文化や文学的背景を理解するうえで貴重な資料となっています。特に、地元出身の書家・稲垣黄鶴(いながきこうかく)の作品も展示されており、書の芸術にも触れることができます。

追分宿の歴史と文化的背景

中山道と北国街道の交差点「追分」

追分宿は、江戸時代の五街道の一つである中山道に位置し、江戸から数えて20番目の宿場でした。また、北国街道(北陸道)との分岐点にあたることから「追分」という名が付いたと言われています。この地理的な特性により、追分宿は非常に賑わいを見せた宿場町となりました。

元禄時代の繁栄と文化の発展

元禄時代の記録によれば、追分宿には旅籠屋が71軒、茶屋が18軒、商店が28軒存在していたとされ、さらに飯盛女(遊女)も最盛期には200~270人もいたとされています。これほどまでに賑わいを見せた背景には、交通の要所であったことに加え、宿場文化が花開いていたことが挙げられます。

追分節と文学との関わり

追分は、民謡「追分節」発祥の地としても知られており、音楽・芸能の面でも歴史的な意義を有しています。また、旧脇本陣であった「油屋」は、堀辰雄や立原道造、室生犀星といった著名な文学者たちに愛された場所であり、小説『菜穂子』や『ふるさとびと』などにも登場しています。

追分宿の名所・見どころ

文学と歴史を感じられるスポット

追分宿には、多くの文学的・歴史的な見どころがあります。特に注目すべきは以下の施設です。

アクセス情報

最寄り駅は「しなの鉄道 中軽井沢駅」で、町内循環バス(西回り)を利用すれば、信濃追分駅を経由して約20~30分でアクセス可能です。停留所は「追分入口」、「追分公民館」、「追分昇進橋」などがあります。

まとめ

軽井沢町追分宿郷土館は、歴史的な宿場町「追分宿」の魅力と、そこに根付いた文化や文学の息吹を今に伝える貴重な博物館です。旅籠の再現や文学資料の展示、歴史的な建造物の保存といった多面的な取り組みがなされており、軽井沢観光の中でも特に文化的価値の高いスポットの一つと言えるでしょう。歴史好きや文学ファンにとっても、大変興味深い訪問先となることは間違いありません。

Information

名称
軽井沢町 追分宿 郷土館
(かるいざわまち おいわけじゅく きょうどかん)

軽井沢・御代田

長野県