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セゾン現代美術館

(げんだい びじゅつかん)

軽井沢町に佇む芸術の静謐な空間

セゾン現代美術館は、長野県北佐久郡軽井沢町に位置する現代美術専門の美術館です。豊かな自然に囲まれた静かな森の中にあり、国内外の名だたる現代アーティストたちの作品を所蔵・展示していることで知られています。都市の喧騒から離れ、自然と芸術が調和する空間として多くの来館者に親しまれてきました。

開館の歴史と背景

高輪から軽井沢へ、そして現代美術の発信地へ

この美術館の前身は、1962年に西武グループの創業者である堤康次郎氏が、東京都港区高輪にある高輪プリンスホテル内に開館した高輪美術館に遡ります。当初は堤氏自身が収集した美術品の保存および一般公開を目的として設立されました。

その後、1970年代から1980年代にかけて、堤康次郎氏の長男でありセゾングループの中核を担った堤清二氏のもと、西武百貨店の文化事業部が積極的に現代美術の収集を開始しました。特に欧米の現代美術作品を中心にコレクションを拡充し、それらの作品を常設展示するにふさわしい施設を新たに設ける必要性が高まっていきます。

そして1981年、セゾン現代美術館として長野県軽井沢町に新築移転し、新たなスタートを切りました。開館時のレセプションには、世界的な芸術家であるマルセル・デュシャン夫人やジョン・ケージなども参加し、国内外で大きな注目を集めました。

建築と自然の融合

セゾン現代美術館は「軽井沢の森のなかでアートと呼吸する、自然と共生する美術館」というコンセプトのもと、建築そのものも作品の一部として設計されています。建物は、数寄屋造りを想起させる低層の佇まいを持ち、軽井沢の自然景観と違和感なく融合しています。

1991年には現在の名称である「セゾン現代美術館」へと改称され、以降も現代美術の発信地としての役割を果たし続けています。また、1999年に東京・池袋にあったセゾン美術館が閉館した際には、その収蔵品の一部も引き継ぎ、展示・保存に努めています。

収蔵作品と芸術家たち

世界的名作との出会い

セゾン現代美術館では、近現代の巨匠たちによる作品を数多く所蔵・展示しています。中でも以下のような著名アーティストの作品が訪問者の注目を集めています。

これらの作品は単なる展示にとどまらず、芸術の背景や作家の思想までもが伝わるような構成で展示されており、鑑賞者に深い印象を与えます。

現在の状況と将来に向けて

大規模な改修工事に伴う長期休館

セゾン現代美術館は、開館から40年以上が経過し、施設の老朽化が進んでいます。そのため、2023年11月1日から2026年4月までの予定で長期休館に入り、全面的な改修工事が実施されています。リニューアル後は、より魅力的な展示環境が整い、これまで以上に来館者の感性を刺激する空間となることが期待されています。

施設の見どころ

自然と芸術が響き合う庭園

美術館に隣接する庭園は、若林奮氏の構想をもとに設計された回遊式の空間です。緑豊かな森の中を小川が流れ、そのせせらぎを耳にしながら、点在する彫刻作品を鑑賞することができます。設置されている主な彫刻作品は以下の通りです。

合計16点に及ぶこれらの彫刻群は、自然環境の中でこそ生き生きとした表情を見せ、訪れる人々に深い感動を与えています。

その他の施設

ミュージアムショップ

館内には、美術館ならではの書籍やグッズを取り扱うミュージアムショップがあり、訪れた記念としてアート関連商品を購入することができます。

ミュージアムカフェ×ライブラリ「カフェ・ヤマアラシ」

カフェ・ヤマアラシ」は、軽井沢の風景を眺めながらゆったりとした時間を過ごせるミュージアムカフェです。アート関連の書籍や図録も閲覧できるライブラリ機能を備えており、知的好奇心を満たす場としても好評です。

おわりに

セゾン現代美術館は、単なる美術鑑賞の場を超えて、自然と芸術が一体となる空間として、訪れる人々に豊かな感性と静謐な時間を提供してきました。リニューアル後の再開館に向けて、今後の展開にも大きな期待が寄せられています。芸術と自然に身をゆだねる贅沢なひとときを、ぜひこの場所で体験してみてはいかがでしょうか。

Information

名称
セゾン現代美術館
(げんだい びじゅつかん)

軽井沢・御代田

長野県